フリーランス保護法、施行1年半で勧告事例10件公表 — 軽貨物ドライバーも保護対象
契約・支援
フリーランス・事業者間取引適正化等法(通称:フリーランス保護法)が2024年11月1日に施行されてから約1年半が経過した2026年3月末時点で、公正取引委員会による勧告事例が10件以上公表されました。書面不交付・60日超の支払遅延・一方的な減額などの違反に対して、実際に制裁措置が積み重ねられています。
保護対象は「従業員を使用しない個人事業主」および「代表者以外に役員や従業員がいない法人」で、元請から黒ナンバーで仕事を受けている軽貨物ドライバーも明確に対象となります。発注事業者には、書面または電磁的方法による取引条件の明示、報酬を給付受領から60日以内に支払うことが、契約期間を問わず全件で義務付けられています。
契約期間が1ヶ月以上の継続的な業務委託では、追加で7つの禁止行為(受領拒否、報酬の減額、返品、買いたたき、強制購入、不当利益要請、無償やり直し)が課されます。6ヶ月以上の契約では、ハラスメント対策の体制整備、育児・介護への配慮義務、契約解除の30日前予告と理由開示も発注側の義務となります。
元請から仕事を受けている軽貨物ドライバーは、「書面で条件が示されているか」「支払いが60日以内か」「ハラスメント相談窓口があるか」を必ず確認するのが大事です。違反があった場合、公正取引委員会または中小企業庁への申告という選択肢が制度化されています。
2026年1月からは下請法を引き継いだ「中小受託取引適正化法(取適法)」も施行され、「特定運送委託」として運送業務の委託取引が明示的に対象に加わりました。フリーランス保護法と取適法の二段構えで、個人で働く軽貨物ドライバーへの保護はさらに手厚くなっています。